愚地独歩その戦歴

「武神」「虎殺し」の愛と戦いの数々。


激闘その1「範馬勇次郎戦!」


 まずはこの一戦です。いまだにこの戦いを「グラップラー刃牙」中においてのベストバウトに推す方も多いでしょう。
 独歩館長は「不意打ち」「前羽の構え」「散眼」「古武道に伝わる必殺の両手貫き」等の技を繰り出し(不意打ちは技では無いが・・)、範馬勇次郎は「御殿手」「猛獣の連撃」「鼓膜破り」「目くりぬき」(他にネーミングが浮かばん)等で応戦。
 両者一進一退の攻防を展開するが、勇次郎の異常なまでに発達した打撃用筋肉から繰り出される「勇次郎パンチ」(これしか言いようが無い・・)を独歩館長が胸部に受け心臓停止、館長の死亡により勝負ありとなった。
 その後、館長は「ドクター」鎬紅葉の手当により復活、一命をとりとめた。
 この戦いの意味について考えれば、残念ながら館長は勇次郎の引き立て役となってしまった感が否めない。勇次郎も今まで見せたこと無いような苦戦を強いられるが(と言うかちゃんとした戦いはこれが初めて)「鬼の面」を出した 途端、それまでとうって変わって我が館長をズタボロにするのであった。しかし多分これから先、刃牙に倒されるまで勇次郎はこれほど苦戦する事は無いと思われるので、読者には館長の強さが充分伝わったと思われる。


激闘その2「リチャード・フィルス戦!」


 この戦いは「ジョン・ウェインのケンカ」が大好きな館長が、はっきり言って格下の相手に「試合」ではなく「ケンカ」をした戦いであった。
 しかし、フィルスのパンチは予想以上にこたえたらしく、思わず「三戦」を繰り出したり「ジョン・ウェインのケンカ」と言いながら「前蹴り」「肘打ち」「地獄突き」等「派手なブン殴り合い」とはかけ離れた戦いをするちょっと おちゃめな館長の姿が見れる。


激闘その3「天内悠戦!」


 この戦いにおいて館長は「虎口拳」「風摩殺」「六波返し」等を披露。終始戦いの主導権を握るが、ほんの油断から天内に膝をヘシ折られる。
 天内は自分の勝利を徳川のジジィや観客に主張するが、乱入した勇次郎に襲われ天内は再起不能。戦いは決着がつかなかった。
 「グラップラー刃牙」の読者の中にはこの戦いは独歩館長の勝利とは言えないので、館長の準々決勝進出は納得出来ないとの意見をもつ方もいるそうだがよく考えて欲しい。館長は膝を折られただけ(実際は重傷なんだろうけど、このマンガにおいては これ位のケガはケガには入らない)、かたや天内は頭蓋骨の縫合を外され顔中の穴から出血している状態、どちらが重傷かは明らかである。天内は自分の勝利を主張したが、あれは「あと一発でも頭部にいいのもらったら自分は殺されちゃう、だけど試合は負けたくない。 ましてや愚地独歩に勝ったなんて言ったらすごい自慢になる。よし!ここは一丁とどめをささないフリを観客にアピールして勝利をもらっちゃおう。」というあざとい考えがあったのです。もちろん館長は激怒、天内にとどめを指そうとしますが、天内の主張は あの勇次郎まで怒らせてしまったのです。「この小僧何言ってやがる!このオレ様をあそこまで追いつめた愚地独歩が脚一本折られただけで、負ける訳ねーだろうが!」そして結果は勇次郎の乱入となってしまった訳です。
 金竜山やローランド・イスタスなどの一流格闘家が現役復帰出来ない程の重傷を負ったのも、烈海王が喰われそうになっているのも全て天内のセコイ考えが原因だったのです。
 ちなみに勇次郎が予想していた(あの時点で作者が刃牙のライバルと考えていた)優勝者とは天内だったと思われます。でなければあの勇次郎がわざわざ連れてきた天内が2戦目に館長と当たると言う組み合わせは考えないでしょう。


激闘その4「渋川剛気戦!」


 打撃技を一切受け付けない渋川に対し、「真の正拳」で勝負に出た館長。しかし大ダメージを与えるも僅差で渋川に破れる。
 この戦いに関しては分が悪かった。はっきり言って渋川強すぎ(ズルすぎ)合気道と言う武道の性質にもよると思われるが、完璧な「待ちタイプ」でありこれでは館長以外の誰とやっても負ける要素が無い。(勇次郎と勇次郎に因縁のあるジャック・ハンマーは別として。もちろん主人公の刃牙も) 反撃喰らったのも自分から攻撃に出た時だし。
 他の神心会門下生の中には「待ちガイル」ならぬ「待ち渋川」略して「マッシブ」と言ってあからさまに侮蔑している者も出る始末。実につまらない試合でありました。(渋川の最後のセリフは泣かせましたが・・)


激闘番外編「範馬勇次郎戦!」


 この戦いは館長と勇次郎の初めての対戦、すなわちキャバレーで勇次郎に襲われた戦いのことです。
 この対戦、勇次郎かなりビビリ入ってます。酔っ払っている館長をいきなり背後から不意打ち、倒した後も速攻バックレております。
 だってあの勇次郎が「武神」と言う最高のごちそうを味わおうとするなら相手が万全のコンディションで、しかも正面から堂々と喰らうはずです。 それが「酔っ払いを背後から不意打ち」。完璧ビビっているとしか考えられません。
「上等な料理にハチミツをブチまけるがごとき思想!!!」オイオイ。



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